お兄ちゃんって憧れる


妹も良いけど自分より上のお兄ちゃんかお姉ちゃんが居て欲しかった


「樹里、ちょっと此処に居て」


荷物を椅子に置くと大翔はフロントに行っていた


1人は不安だけど、大翔が居るなら大丈夫


「お待たせ。部屋に行こう」


あたしは良く分からないから大翔に着いていく


エレベーターに乗るなんてどんな部屋かな?


楽しみもあり不安もあり。



「部屋は此処だな」


エレベーターを降りると大翔は一つの部屋の前で止まった


「樹里、入って良いよ」


大翔はさり気なくエスコートしてくれる


部屋に入ると思ったより広くて驚いた


景色も良いし。


この街にこんなところがあったなんて知らなかったな。しかも、かなり広いし普通に生活出来る


あたしは荷物を置くとソファーに腰掛けた


このソファーは座り心地が良い


「今日から此処を拠点にするからな」


久しぶりにこの街を散策したい


「樹里、カメラ持って来たよな?」


あたしはカメラを持って来ないと始まらない


カメラがないと落ち着かないの。


「荷物を整理してから買い物ついでに散策しよう。俺、この街のこと知らないから教えて」


あたしは小さく頷いた


「あっ、でも樹里の体調が1番だから無理はしなくて良いんだぞ?」


《無理なんてしてない。ちょっと休憩したら落ち着いたし大翔といろんなところに行きたい》


1人じゃ行けないとこも大翔と一緒なら行ける気がするんだ。