「樹里ちゃんを溺愛してるもんな」


……溺愛って。


まぁ、そうだけど。


「俺が好きなのは樹里だけだ」


樹里以外なんて考えられない


樹里が隣で笑ってればそれで良い


「断言するほど樹里ちゃんが好きなんだな」


俺は素直に頷く


それは紛れもない事実だから。


「そういえば、亮介こそ琴音と一緒じゃねーの?」


コイツ等こそほとんど一緒に居るのに…


「琴音は担任に呼ばれて学校だよ」


「悪いことでもしたか?」


……って琴音に限ってそんなことはないか。


「アイツ、あぁ見えて努力家だから分からない事があると先生に聞きに行くんだよ」


“俺に聞けば良いのに”と亮介はショボンとしていた。