「開けて良いか?」


不安そうに聞くお父さんにあたしは頷く


「ワイシャツとネクタイか。大事に遣わせてもらうよ。ありがとう」


喜んでくれたみたい


仕事で使うものが良いかと思ってこれにした


「樹里にもあるぞ」


お父さんは紙袋をあたしに渡した


《開けて良い?》


「良いよ。開けてみな」


あたしは恐る恐る紙袋を開ける


中にはワンピースとリボンの付いたサンダル


ヒールが高いと長く歩けないからヒールの低いヤツが欲しかった


しかも、2つともあたしが欲しいと思ってたヤツ


なかなか気に入るサンダルがなくて雑誌を見て自分の好みだと直感したのがこのサンダル


なかなか買うことが出来なくて買うことを半分、諦めていた