「樹里、アライグマが居るぞ」


お父さんが花菜ちゃんを肩車したまま教えてくれる


「さっ、行こう。楽しまないともったいないよ」


奏哉さんに言われ笑顔で頷いたあとお父さんと花菜ちゃんに駆け寄った


「樹里、なんかすっきりした顔、してるな」


紛れもなく奏哉さんのおかげ


「おじちゃん、あるく」


花菜ちゃんはお父さんから降りるとあたしに近寄ってきた


「おねーちゃん、しゃしんとろ?パパ、おねがい」


奏哉さんは快く花菜ちゃんのお願いを受けていた


「花菜、ライオンが居るぞ」


「いや!!ライオン、こわい」


花菜ちゃんはあたしの足にしがみついていた


「ライオンとトラ、苦手なんだよな」


小さい花菜ちゃんには怖いよね…