「樹里、良い人と知り合ったね」


お父さんは奏哉さんが良い人と分かったようだ


《奏哉さんの奥さんも良い人だよ。お姉ちゃんみたいなの》


「そっか。樹里のペースでゆっくり人と接して見ると良いよ」


お父さんはあたしのことを考えて言ってくれてるんだ


《奏哉さん達と動物園に行って良かったの?》


「樹里が楽しければそれで良いんだよ。樹里がしたいことをすると良い。俺は樹里のことをもっと知らなきゃいけないからな」


ミラー越しにニコッと微笑んでくれた


お父さんとのこの旅行、楽しいものになると良いな


お父さんの運転する車は動物園に着いた


「直樹さん、樹里ちゃん。」


あたし達を見つけてくれた奏哉さんが声を掛けてくれた