そんな樹里の頭を撫でる


本当に可愛い


初めて人の役に立ちたいと思った


樹里なら許せる気がする


するとコソコソ動いた樹里はゆっくりと目を開けた


最初はびっくりしていたものの、何処か安心した表情を見せた


「起きたか?」


樹里は小さく頷くとゆっくりと起き上がった


そのまま俺に抱きついてきた


いきなりのことで頭がついていかない俺


でも、かすかに樹里の体が震えているような気がした


「怖い夢でも見たか?」


樹里は俺から離れないままボードを取り何かを書き出した


《昔の出来事が蘇って来るの。だから、甘えたくなった。ごめんね》


昔の出来事=母親からの暴力…か?


「樹里だから許すよ。」


俺はしばらく樹里を抱き締めていた