「今は何も書かなくて良い。無理だけはするなよ」


俺は樹里の頭を撫でた


「大丈夫。心配ない。俺は樹里の傍に居るからな」


樹里の傍で出来ることをしたい


-----トントン


「はい。どうぞ」


話が出来ない樹里の代わりに俺が返事をする


「大翔くん、樹里、起きたかい?」


入って来たのは直樹さんと樹音


「起きました。樹里、直樹さん来たぞ」


樹里は泣きそうな顔をした


「樹里、今はゆっくり休んでな。冬華ちゃん、樹里が落ち着いてから来るって。」


冬華にも話してくれたんだな


「お姉ちゃん」


樹音が呼ぶと樹里の口がかすかに動いた


……“ごめんね”か。


「樹音。樹里がな、“ごめんね”だって。」


俺は樹里の言葉を代弁する