少しして学校らしきものがみえてくる。

腕もとをちらりと確認し、

8:29と点滅するデジタル式の腕時計を確認し、

「よっし!」

とつぶやいて目的地にはしった。

するとうしろから

「う、うわぁぁあ?!ちょ、ちょ、ど、どいてええええて」

と声がし、驚きのあまり、振り返る、
避ける時間など、その時の葵にはなかった。

「えっ?」

どどーーんと大きな音がなりブレーキ音と共に謝る男の子の声が聞こえた。

「ほ、ほんとごめん!!ごめんね?」

すこし、痛みがあるものの、そんなにけがもしていなかったので、すぐ立ち上がり

「大丈夫です!気をつけて下さいね?」

と言葉を返した。

「あ、ありがとう…//」

そう返したこの方を見る、
先ほどはあまりきずかなかったが、
綺麗なブルーアイ、そして整った黄金の髪、染めたようには見えない。

「…外国人…?」

おもわずくちにでてしまった葵の言葉にその男の子はわらう。

「僕、出水 咲!よろしく。
同じ学校だよね?二年なんだ!
外国人じゃなくて、クォーターだよ。」

「あ、はい、わたしは間宮 葵。
よろし…「ごめんね?」

その男の子が挨拶をも遮って謝る。

「い、いえ、大丈夫だと…」

「っ…、女の子に、キズ…
本当ごめん…」

「え?」

おどろきのあまり声をあげる。

「なぜ、わたしがおんなだと?」

いつも間違えられてきた葵はついそうかえしてしまう。

「え?だって口調もそうだし、のっかっちゃったとき、柔らかかったしね☆」

とふさげたようにわらう、かれはとてもむじゃきな子供のようだった。

「…//」

おもわず赤面をくらった葵はことばもなく見上げると。

「…//
かわいいなぁ、だめだよ?そんな顔しちゃ…ねっ?」

と怪しく笑う彼はどことなく怪しげで美しかった。

「んじゃまたね。あ、お、い、ち、ゃ、ん♡」

と言い残し最後に頬にキスをして去って行った。

後に残った葵は顔を抑え、赤面してずっとすわりこんでいた。