「あー、俺の母親。」

ちょっと照れくさく紹介する。
それと同時にペコッと母親がお辞儀する。

「あの!えっと、…成瀬彩です。」

両手でスカートを掴み、モジモジする彼女。
くっそ…可愛い…。

「いらっしゃい。輝がこんな可愛い子連れてくるなんてね!さぁご飯にしちゃいましょ!上がって彩ちゃん!」

あか姉は相変わらず無言で彩を見詰める。
口角は上がったままだけど…。

「ま、まず俺の部屋こい。」

片付けてねえや…と内心思ったが、まあいいか。
溜息をつくと、彩が俺のシャツを掴んだ。

「どした?」

振り返ると、彩は顔が真っ赤。

「だ、だからあ!変な事しねえって!」