あ、何か髪型崩れてやがる。
後ろ髪をいじり、もう一度鏡を確認してる時だった。

「にゃあ…」

足に何やら暖かいお湯のような感触が伝う。

「にゃあ…」

しかも、にゃあにゃあうるせえ…。

足元をゆっくり見下ろすと、
俺の左足にしっかりとケツを向けて、尿をかける猫が視界に入った。

「うわああああああああああああああッ!!?」

何歩か素早く後ずさりをすると、猫は満面な笑みっぽい顔で俺に寄ってくる。
ッカアアアアアッ!
せっかくの俺のジーンズがァ…!!

周りの目を気にして、俺は猫の首を掴み、パーカーの裏に隠した。

このスーパーってペット禁止だろうがよぉ…。