「それで、目覚めた時には病院で、警察の人にその後話は聞いたの。折原さんが殺された。……亡くなったって。」
山に夕日が隠れる瞬間を、俺は黙って眺めながら彩の話を聞いていた。
…本当だったんだ、な。
「ふは、御免ね?まさか輝にこんな話するとは…。」
頑張って笑顔作ってるんだろうけど、流れてるよ、涙。
口角を一生懸命上げる彩を目の前に、俺もつられて涙が出てしまった。
「もう…思い出すと、すごく、痛い……っ。」
自分の胸元をぎゅうっと握りしめる彼女の手は、小刻みに震えていた。
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