顔面に激痛が走った。

自動ドアだと思った入口が、自動ドアじゃなかったらしい。

「クッソォ!!調子のんなドアァ!!」

なんて、いつもなら照れ隠しで怒鳴るところだが…。

「ハハッ!間違えちまった!いや~恥ずかしい!」

今日は機嫌がいいから許してしまう。

「マジあか姉愛してる!!」

「ちょっ!ただでさえ夏なんだから近寄んなよ」

へらっと笑いながら俺は髪染めが売ってるところへ向かった。
あか姉は化粧品売り場へ。

「おっ、あったあった。」

いつも使ってるメーカーの髪染めを手にとり、
俺は鏡で自分の顔を確認する。

いっやあ、今日も決まってんなあ。
なんて思いながら。