ある日、
学校から帰ってくると、ポストに何か大量の紙が入れてあった。
家に入り、手紙に一枚一枚目を通すと、嫌な文字が目に飛び込んだ。
【しね、私の夫を返せ】
【裁判かけてやる!最低!しね!】
【殺す、殺してやるから】
酷く、残酷な言葉がたくさん書いてあった。
「私の、夫…?」
馬鹿な私でもようやく察した。
その時、玄関で立ちすくんでいたら、リビングの家電が鳴った。
「もしもし、成瀬ですけど…。」
『私の夫を返してぇ!!!!』
キーンと耳が裂けるような高い声で叫ぶ女の人の声、
後ろにはわーんわーんと泣きわめく女の子の声。
「ど、どなたですかっ!」
『あんたの母親!私が必ず殺すからっ!!!うわああああ!』