私の家はお母さん、お父さん、私の三人家族で、
すごく温かくて、優しい家庭だった。

お母さんは美人で、すごく仕事熱心。
お父さんも優しくて、いつも私と遊んでくれた。
自慢のお父さんとお母さんだった。


事件は、私がもうすぐ卒業する時に起きた事。

「お父さん、お母さんと仲直りしたの?」

私がDSをしながらお父さんの傍に行くと、お父さんは優しく微笑んで私の頭を撫でた。

「お母さんお仕事いつまで?いつも帰り遅いよね、彩寂しいなー。」

「夜中に帰ってくると思うよ、先にご飯食べちゃおうか。」

いつもいつもこういう日々が続いてても私は何の不安もなかった。
お父さんとお母さんは喧嘩ばっかりだったけど、
仕事熱心で疲れてるお母さんがお父さんに当たるのは仕方無いと思ってた。

この時、仕事熱心だと思い込んでた私が馬鹿だったのかも知れない。

もっと何かに気付いていれば…。