「柚が言ってた事は本当だよ。」

ドクンッと俺の胸が高鳴る。

「…折原が、お前の事どう思っているのかもか?」

こくん、と彩が頷く。

「柚の彼氏が私に嫌がらせをして、どうしてこういう事するのーって聞いたら、彼氏さんが教えてくれたの。」

制服を捲りあげ、腹をチラッと見せる彩。
そこには、青黒い拳くらいの大きさの痣があった。

「幻滅するっしょ?だから、小鳥の家でも柚とは距離とってたんだけどね。最近、柚がすごい優しいから、普通にしてたの。」

そしたら輝と仲良しさんになってたね、と切ない表情で俺の顔を見る彩。

「思い出したくなかったけど、輝には、全部話そうかなあ。」

「ゆっくりで、ゆっくりでいいから彩を知りたい。」

眉間に皺を寄せて優しく微笑む彼女を、俺はぎゅっと抱きしめた。