ピクンッ。
「え?」
「彩の父親は音信不通。母親は殺された。 私の父親も殺され、母親は刑務所。だから私と彩は小鳥の家に引き取られ、今義理の家族って訳よぉ。」
手元のしおりをグシャッと丸める。
こういう時、何て言えばいいんだっけ。
嘘、だろ?だって、彩、そういう素振り…。
「彩ったら、昨日ずっと君の話しててさぁ。」
俺が目を見開いて俯いていると、折原が話を続けた。
「私前の学校でいじめられてて、丁度並木くんと同じ学校に転校するってわかってさぁ。」
~♪~♪
バッドタイミングで彩から着信がきた。
「ッ、おい!!!」
バッと俺の携帯を取り上げ、にっこりほほ笑む折原。
「彩にママと同じ気持ちを味あわせてやろうと思って、並木くんを奪いにきたって訳。彩、絶対並木くんの事好きだもん。」
目を更に見開き、ガタッと席を立つ俺に、折原はぎゅっと抱き付く。