キャーッと悲鳴を上げる女子が、俺の元へ駆け寄ってくる。

「ちょっと折原さん調子乗らないでもらえる?」

「何の事ですかぁ?」

涙目で俺に助けて、と求める折原さん。
めんっどくせえ…。

「おいおいお前ら…折原は転校したばっかで色々あるんだからやめろ」

ぎゅっとしがみ付いてくる折原に、俺は少しにやけてしまった。

「ッ…」

悔しそうに堪える女子達をほっといて、
俺は自分の席へと戻って行った。
…折原さんもセットで。

「放課後、宜しくね?」

あっ、と口をあんぐりさせて思い出す俺。

あああああああああああ、あのまま帰ってりゃ…!!

ばーか、とボソッという駿を殴ったのは言うまでもない。