―…

「なんてこった…。」

休み時間もぶっ通しで寝ちまってた俺。

三時限目の学活の時間、
勝手に俺の仕事か決まっちまっていた。

黒板に書かれている文字。

【 しおり作成…並木・折原 】

「放課後、居残りだってよ。俺は先に帰るぜ」

「ふざけんな!!!こっちは寝てたんだよ!!!」

ふつふつと湧き上がってくる苛々を、担任にぶつける。

「寝てたのが悪いんだろ。」

「やってられっかよ!俺は帰るぜ!!!」

教卓を蹴り飛ばし、ドアを開けようとする俺。
すると…

「御免為さい…私が相手だから…?」

席を立って、上目で俺に問いかける、折原。

「…や、え…」

後ろの女子が、折原を見てコソコソ言っている。
あー、俺のせいか。

「いや、御免。大丈夫、寝起きだったからちょっと…」

ゴニョゴニョと語尾を小さくして喋る俺に、
折原さんが近寄ってきて、「よかった」と、腕に絡みつく。