「夢沢でさえ髪を染め直したというのに、お前って奴は…。」
よく漫画で出てくる、竹刀を持った先生とは全く逆な感じの伊東。
眼鏡をかけてて、いつも白衣姿。…科学の先生だからか。
「雨に濡れたらァ~、色素が薄くなってェ~透明に近い銀に…」
全てを言い終える前に、パコッと教科書で叩かれた。
「夢沢を見習え並木!」
「俺は言われるのがダルいから染め直しただけっすよ。」
ニッと笑って、スバやく伊東のズボンを下げる駿。
「「赤!!!」」
顔をパンツと同じくらい真っ赤に染める伊東は、
夏に見るのは見苦しい顔だった。
「こらお前らァアアアア!!!ァア…。」
恥ずかしそうに蹲る伊東は語尾を小さくして廊下の端に寄って行った。
その姿を見て俺らは走りながら盛大に笑う。笑う。笑う。
「そんな勝負パンツじゃあいつになっても彼女できねえぜ!!」
捨て台詞にでかい声で叫ぶ俺。
駿は爆笑している。