話していくうちに、お互いに呼び捨てで呼ぶようになり、
今日会ったばかりとは思えない程打ち解けられた。
「なぁ彩って彼氏いんの?」
直球に聞いてみた。
『彼氏どころか恋した事もないんだよね…。』
衝撃だった。
こんな可愛い子が恋に堕ちた事ねえとは。
もったいねえ…。
でも、彼氏いないと知って、俺はどこか安心していた。
「好きな奴もいねえのか…」
『でもさぁ、』
ボソッと呟いてると、俺の言葉を遮り彩が何かを言う。
『輝みたいなギャップありの人って、少し興味沸く。』
ドキッとした。
変な意味で捉えてはならんと思っていても、やっぱ期待してしまう。
『輝、最初すごく怖い人に見えて、少し震えちゃったんだよね私。でも、やっぱ見た目で判断はよくないね。輝めっちゃいい人!』
見た目で判断はよくない。
それは俺もとても同感だ…。
「彩は見た目と違って中身ボーイッシュだもんな。スポーツ好きそう」
『スポーツ嫌いだよ運動音痴!』
ははっと笑う、
時計を確認すると、もう電話してから2時間以上がたっていた。