ダッシュで階段を駆け上がり
自分の部屋のベッドにダイブして、応答ボタンを押す。

「もしもし!」

『もしもし、彩ですけど…』

「あ!ちょっと待って、ちゃんと自己紹介しようぜ」

俺は慌ててペンと紙を用意して、
机に向かった。

受験の時ですら机に向かおうとしなかったのに、
俺すげえ。

「ほら、彩ちゃんって言うんだろ?ちゃんとお前の事教えて」

『ふは、成瀬彩、高2の東高。部活は入ってない。』

「同い年じゃん!!東か!俺北高。名前はもう知ってるだろ?」

うんうんと頷く彼女。
思ったより淡々と話す女の子で
イメージとは違かったけど、これもこれで全然アリだった。