「真木さんあの…」

私は走れなくなった。あの時があって私はもう、走る意味がわからなくて。

でも、傑はどんな時でも走るのっていいよって話してくれた。雨でも走れるから、スポーツの中のスポーツって、話してくれた…

だから、私はまだ走れることはできないけれど走れる時がやってきたら走りたいと思ってるよ。

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あれは二年前

「ふじみきー」
「おいー実樹。早く、終われよ。俺たち待ってるんだぞ。おせーよ。」

「傑うるさいわ。あと、5km走ったら帰るよ。先帰っていいよ。」

「はぁ、いいから。今日は終われよ。」
「ふじみきがやりた言っていいってるんだから、聞かないよw」

「晴夜ーは本当に実樹甘いんだから。」

「ふじみきの性格は俺でもきかんよw」