久保田傑。うちの、2つ上の先輩で、大学で陸上やって今してして。
そうです。あの、大きな舞台に向かって走っています。
「誰だよ、ほんとほんと。流したの~」
あっ、ピンときた。あいつだ。絶対に…
「ちょ、どこ行くの。」
「武瑠のとこ。」
香純は呆れた顔で、少しニヤニヤしてる。あっ、香純ってうちの、親友ね。いつも、私のお世話してくれている。ありがとうねって言えたら、苦労はしないんだが。
私は、教室を出た。どたどた、早歩きが、もう、ダッシュに変わっていた。
「武瑠!あんたねぇー」
武瑠の頭を一発、いや、二発殴った。
「はぁ!!!いきなりたんだよ。痛いし。あぁ、痛いわ」
「知らんがな。ねぇ、あんたねぇ。言ったでしょ。言ったんでしょ。」
そう、私は武瑠に問い詰めた。あっ、武瑠って、うちの、幼馴染みで、何と久保田傑さんの弟~。こういう、パーたんですわ。ほんとほんと。
「いいじゃん。念願の彼氏じゃないか。お前も少しはいい女になるんじゃね(笑)」
余計なお世話だわ。ほんとーに、兄弟じゃないみたい。
もう、だから、学校ってやだ。すぐ、噂流れるしさぁ~。
もう、いいよ。うちは、なんだって、傑のこと、好きだから♡
「ふふふ…」
「気持ちわりーわ」
全く、私も私で気持ち悪いわ(笑)
まぁ、いいや。だって、好きなんだもん。へへ。
あぁ、早く家に帰りたい。帰りたい。
帰ったら、会えるもんね♡