「あのね。その…」

その時、後ろから真木さんが、傑を指さしながら、

(こ、い、つ、み、き、の、け、ー、き、た、べ、た)

と口ぱくしていて…

「傑君、あんた、私のケーキ食べたのね」

そう言って、傑はごめんなさいと土下座をした。

なぜ、ケーキぐらいで怒るかって??

それはね、私の大好きな大好きな、先輩(女)が作ってくれたから。

そこから、実樹は傑と当分口を聞きませんでした。

「実樹、ごめんなさい。あ、後ですいパラ行こ~おごるからさwwww」

「私のケーキ返して。」

「食ったもん返せるか。アホ」

「じゃあ、許さない。」

「そんなぁ~(泣)」

その時、玄関で、こんちにわと声が聞こえた。

そこに行くと…

「杏菜さん~(泣)いいところに、傑が…」

杏菜さん。じつわ、杏菜さん、傑のひとつ上のお姉さん。
私の憧れ。

杏菜さんは私に箱を渡した。

「えっ、これ。」

「開けてみて(笑)」

杏菜が、言うと私はその、白い箱を開けた。