「あのさ、チョコレートの味、どうだった?」 「うん、すごくおいしかったよ!」 「少しで良いから、二階の空き教室に来てくれないかな?」 ばたばた 「えーと、確か二階の空き教室ってここだよね?」 私の心は一樹先輩の物だけど、好意を持ってくれてる男子をほおっておくのも、ね。 がらっ いざっ、出陣!! 「あっ、来た来た汐空ちゃーん♪」 ――がちゃ 腕にずっしりと重みが掛かる。