憐「は?」
春竜「いいなぁー」
颯と颯太は笑っている
私が一番わからないのは、俺になら抱きついてもいいぞって言った憐が何故ポカーンとしているかなんだけど。
流「憐、なんでポカーンってしてるのよ」
憐「いや、まさかマジで抱きついてくるとは思わなかった」
はぁ?自分で言ったんでしょ
流「いや?嫌ならいいけど…」
憐から離れようとした途端、憐の腕が腰にまきついてきて
憐「誰もいやって言ってねぇだろ」
と耳元で囁かれた
颯「あの、イチャつくのは家でやってください。」
颯の冷静な声が聞こえてきて、はっとする
そうだ、ここ倉庫じゃん
流「ご、ごめんなさいっ」
恥ずかしくなりバッと憐から離れた
憐は何事もなかったように、私の手を引きソファーに座り、足の間に私を座らせた
颯「あ、総長たちがイチャイチャするので忘れていましたが…」
っ!///そんなこと言わなくていいのに!
颯は腹黒だー
憐「なに百面相してんだよ」
颯のことを考えていると、百面相してたらしい。
流「別に…」
颯「はい。おしゃべりはここまでにして、」
颯が喋ったんじゃん。
颯「明日の17時ごろにNo.5の鬼獣(きじゅう)が攻めてきます。」
春「えーNo.5のくせに〜めんどくさーい」
春、バカにしすぎでしょ
竜「久しぶりに殺れる。楽しみ…」
竜、怖いよ…
颯太「よっしゃっ!」
気合いはいってるんだね。
憐「そうか」
憐、いつも通りだね
憐「流夢、」
流「なに?」
憐「明日は倉庫にはお前を連れて行けねぇから、家で待ってろ」
憐が真剣に言うものだから私は
流「うん」
頷くしかできないんだ
それからみんなと喋っていたらいつの間にかここにきて5時間も経っていた
辺りはもう真っ暗で…
冬だから、暗くなるのが早いのか。
まぁ、まだ11月だから雪は降ってないんだけどね
憐「流夢、そろそろかえるか?」
流「うん」
そろそろ喋ることもなくなり、帰ることにした
春「えーもう流夢ちゃん帰っちゃうの?」
春が可愛い顔を私に向けて言ってくる
ゔっ…そんな顔で言わないでよ…
その顔、私弱いんだから…
流「うん…ごめんね…」
なんか、悪いことしてないのに罪悪感があるんだけど…
竜「流夢ちゃん。またね…」
私がそんなことを考えていると、その思考を止めてくれたのは竜
流「うん。またね竜」
颯「また、流夢さん、総長」
颯太「じゃあなー総長、流夢」
流夢、憐「おう(うん)」
みんなとお別れして、部屋を出る
憐と手をつなぎながら階段を降りる
それに気づいたヤンキーくんたちが立ち上がり、「総長、流夢さんさよならっす!」と大きい声で挨拶をしてくれる
流夢「うん、またね」
わたしもあいさつをかえす
いつからかそんな毎日が私の中で当たり前になっていた
外に出て憐のバイクが置いてあるところに向かう
帰りはいつもバイクだ
なんで帰りだけバイクなのかと聞いたら
「帰りぐらいお前と2人でいてぇ」
なんて言われた
家帰ったらどっちみち2人なんだけどね
まぁ、そんなところも可愛くて好き
え、惚気んなって?ごめんごめん
バイクが置いてある場所について、いつものように憐が私をバイクに乗せ、ヘルメットをかぶせてくれる
そして憐もバイクに乗り、発進した
私的にこの時間が好きだ
憐にくっついてられるじゃん?
いつもは憐がくっついてくるけど、この時は自分からくっつけるからね
しばらくして家に着いた
憐がバイクからおり、私を下ろす
私のヘルメットを取りバイクに置いて、私の手を握り部屋に入って行った
流「はぁーー今日は結構喋ったね」
憐「あぁ」
流「ん"ー暇だからお風呂入ってくるね」
私がそう言い、風呂場へ行こうと歩き出すと憐も着いてくる
風呂場に着いて憐の方に向き憐に言う
流「なんでついてくるの」
憐「あ?一緒に入るからに決まってんだろ」
さも当たり前かのように言う憐
流「今日は一緒に入んない」
私が宣言すると案の定憐の機嫌が悪くなる
憐「あ"ぁ?んでだ」
流「なんとなく?」
憐「なんとなくだと?そんな理由だったら一緒に入る」
そう言って服を脱ぎ出す憐
流「いやいや!ちょっと待って!」
上の服を脱ぎ終えた憐を止める
憐「そんなに俺と入るのはいやか」
眉間にしわを寄せ、私を見ながら言う
流「うん。いや」
思ったことをはっきり言うともっと眉間にシワを寄せた
あーあんなにシワ寄せたら後が残っちゃうのに。
そう思い憐に近づき、眉間のシワを伸ばしてあげようと手を眉間に置いた。
パシッ
その手を憐に掴まれる
流「どうしたの?」
憐「…」
流「ねぇってば!」
憐「…」
こいつ…何も喋らないじゃん
てか、掴まれてる手首が痛い
流「憐、痛いよ」
痛いと訴えてみても緩まない手
流「痛いってば」
イライラしてきた私は、睨みながら言う
すると手が少し緩んだ
憐「そんなにいやか」
流「…」
憐「俺が嫌いか」
なんでそうゆう方向にいくかな
流「嫌いじゃない。けど、今の憐は嫌いだよ」
イライラしていたから、つい「嫌い」と言ってしまった
憐「ざけんな。」
そう言って私の腕を引き、憐の方に引き寄せられた
流「離して」
私がそう言うともっと機嫌が悪くなった憐。
腕を掴まれ強引に顎を掴み上げたとおもったら、今までされたことのないような激しいキスが降ってきた
何分経っただろうか…
ずっとキスをされている私
そろそろ意識が朦朧としてきた
それが分かったのか、銀色の糸を引きながら憐の唇は離れて行った
流「……はぁ、はぁ」
憐「悪りぃ止まらなかった」
激しすぎるキスのせいで歩けないだろう私を支えながら言った
流「はぁ、はぁ……ど、したの」
私が途切れ途切れで聞くと、憐の顔が歪む
憐「お前が…嫌いって言ったから…」
悲しそうに言う憐に、言い過ぎたなと反省する
流「ごめんね。言い過ぎた。憐のこと好きだよ。誰よりも」
憐「…っ」
わたしが好きだと言っても悲しそうに顔を歪める
本当に言い過ぎた。
憐は「嫌い」って言葉に1番傷つくことを分かってたのに…
流「憐?嫌いなんてありえないよ?
ごめんね。本当に…
大好きだよ。愛してる」
私がここまで気持ちを伝えるのはとても珍しい
いつもあまり言葉にしないからね
「愛してる」と言った言葉に反応した憐
それを私は見逃さない
反応した瞬間にぎゅっと抱きしめた
流「本当にごめんね。愛してる」
憐に抱きつきながら耳元で囁く
すると、ぎゅっと憐も抱きしめ返してきた
それから数十分
私たちはずっと抱き合っていた
流「ん…憐?」
憐「ん?」
流「そろそろお風呂入らなきゃ」
憐から離れながら言う
憐「俺も…か?」
さっきのケンカ?でトラウマになったのか、少し弱い声で言われる
流「ん、憐もだよ」
憐の顔を見ながら言うと安心したような顔になった
そして、やっとお風呂に入れた
次の日
今日は拍龍の倉庫に鬼獣が攻めてくる
だから今日はお留守番。
流「れーん。」
憐「ん?」
流「あのね。お留守番って暇でしょ?」
憐「あぁ」
流「だからね。お買い物行ってきてもいい?」
暇になるからと思いついたこと。
私は友達が居ないからもちろん一人で行くけどね。
憐「ダメだ」
流「どうして。ヤダ。行くもん」
何故かダメだと言われむっとする
ぷくーっと頬を膨らませ怒る
憐「っそんな可愛い顔しても無駄だ。襲われたらどーすんだ。」
流「襲われないもん」
憐「あ?んなのわかんねぇだろ。
それに、俺と一緒にいないと男に絡まれた時助けられねぇ」
…確かにと思ったり…
でも、行きたいものは行きたい。
流「…そうだけど…行きたいもん。
暇なの嫌だもん」
自分がわがままを言ってる事ぐらい分かってるし、憐に迷惑をかけてることもわかってる
憐「はぁ。流夢、なら倉庫に来い」
流「え?いいの?」
思わぬことを言われびっくりする
憐「あぁ、1人で買い物に行かせるぐらいなら倉庫にいさす。」
そう言ってくれたので、わたしも倉庫にいくことになった