ずっと貴方と~暴走族と甘い恋~





それからは俺と花は仲良しで有名なカップルになった



そんな日が続くと思ってた



だけど…



ある日俺はいつも一緒に帰っている花を待ってたんだ



だけど、花はいつもよりくるのが遅くて…



心配になった俺は花を探しに行ったんだ



だけど、どんなに探しても花はいなかった



電話も、メールもした



なのに返事は返ってこなくて…



もしかしたら、先に帰ったのかもと思って一応見に行くことにした



花は1人暮らしだから、心配だし



花の家に着いてチャイムを押そうとしたところに花が誰かと喋ってる声が聞こえたんだ



気になって聞くしことにした







「うん!完璧だよぉー」



最初は何の話かわからなかった



でも、ずっと聞いているに連れて…



「え?うん、竜も思い込んでるよ♪」



俺の名前が出てきた



「えーいやいや、ないでしょ
翔が付き合って情報集めろって言ったんじゃーん。じゃないとあんなやつと付き合わないよー
私には翔だけだよ?♡」



俺は固まったよ



まさか、花にそんなこと言われてるとは思わなくて。



花は違うと思ってた。



だけど所詮その辺の女と一緒だったんだ







次の日花に問い詰めた



そしたらあいつ言ったんだ



「あーぁばれちゃった?
じゃあもう竜には用無しだー
翔に言ってご褒美もらわなきゃ」



ってな



「ご褒美ってなんだ」



「え?ご褒美?
そんなの決まってるじゃん♪
体だよ、か、ら、だ♡」



ありえねぇだろ?



仮にもまだ彼氏だったんだ



なのに花はそんなことを普通に言った



虫酸がはしったよ



その時からだ



女はみんなそんなやつで、どうせ俺の中身なんか見てねぇって思うようになったのは







竜の過去は思ってた以上に過酷だった



「そう…」



「お前も、ゆうのか?かわいそうだなって」



「?そんなこと言わないよ。言ってほしい?」



竜は首を横に振る



「でしょ?少なくとも私は言って欲しいとは思わないし、可哀想だなんてわたしには分からない。竜みたいな思いをしたことはないからね。でも、これだけは言えるよ?」



竜は首を傾げてこちらを見た



「泣きたいなら泣けばいい。
私の胸貸してあげるよ?」



竜の隣に行き頭を撫でながら言った



ガバッ



竜はいきなり抱きついてきて泣いた



「我慢しなくていいんだよ?
泣きたいときは思いっきり泣かなきゃ」



声を我慢してることが分かってたから竜に言うと竜は声をあげて泣いた



竜が泣き止むまでわたしはずっと竜の頭を撫でていた







「ごめん…ありがと」


しばらくして竜が泣き止んだ



「ううん。いいよ」



わたしがそう答えると竜が私をジーっと見てくる



「流夢ちゃん。だいすき…」



そしていきなり抱きしめられた



え?え?なんかキャラ変わってない?



「うん。これがほんとの俺だよ」



え、なんで分かったんだろエス「パーじゃないよ。全部声にでてる」



「あ、本当?ごめん」



「ううん。可愛い」



真顔で言ってくるものだからちょっとドキっとするんだよね



「竜も可愛い」



竜の頭をナデナデしていると、気持ちいのか猫のようにすり寄ってきた



それも可愛くてずっと撫でていた







しばらくして調べ物が終わったのか、憐と颯が帰ってきた



颯は私たちの状況を見てびっくりし、憐は一瞬びっくりしてたけどすぐに機嫌が悪くなった



「竜、離れろ」



憐は低〜い声で竜に言う



「やだ。流夢ちゃんと離れたくない」



うん。なんて可愛いんだろう



思わず抱きしめる



その私の行動に憐はもっと機嫌が悪くなり、颯は顔が青くなる



「竜、可愛い」



ギュっと抱きしめながら頭をナデナデ



竜は嬉しそうに目を細める



「おい、俺を怒らせたいのか」



今までに聞いたことがないような低い声で私たちに言う



怖くて震え上がった



さすがにやばいと思ったのか竜は渋々私から離れた



「流夢、こっち来い」



まだ機嫌が治らない憐は怒った声で私に言う



逆らわない方がいいと思い憐の元へ行く



すると、私の腕を掴み



「帰る」



と一言



これ以上機嫌を損ねたら本当にヤバそうなので「バイバイ」と2人に告げて憐について行った







バイクの置き場に着いて憐は私をバイクに乗せる



怒っているけど、その手つきは優しくて



本当に好きだなって思う



私にヘルメットをかぶせ、憐もバイクに乗りそのまま発進






着いたところはもちろん憐の家



私のヘルメットを取り、バイクから下ろし手を繋いで部屋の中へ…



……。



部屋に入って数分。
憐は何も喋らない



ただ、私を膝の上に乗せ抱きしめている



その沈黙に耐えられなくなった私








「憐?ごめんね。怒らせちゃった?」



憐の嫉妬深さはわかっているはずなのに、憐の前であんなこと…
ダメだったよね



「ムカついた。」



「うん。」



「俺の流夢なのに竜に触れてるし、流夢も竜を抱きしめるし。」



「うん。」



「流夢に触れていいのは俺だけ。
お前は俺のだろ?」



「そーだよ。ごめんね」



憐の体を離し、チュッとキスをする



「機嫌取りか?」



「うん。機嫌治ったでしょ?」



「まだだ、そんなんじゃ俺の機嫌はなおらねぇ。もっと深いのしろよ」



意地悪く笑う憐



「なっ/// 無理だよっ」



「無理か…じゃあ俺がやってやるよ」



そう言われ反抗する暇もなく唇を奪われた







それからは機嫌が良くなり気を抜くとキスばっかりして来るし、襲おうともしてくる



まぁ、機嫌が悪いのよりは全然マシだけどね



「流夢。」



「ん?」



「好きだ」



「なっ!///わ、私もだよ?」



いきなり言ってくるからビックリしたよ



でも、こうやって言葉で言ってくれると嬉しいし、安心するんだよね。
そういうところが好きだなぁ



「なぁ、風呂入ろ」



そしてせっかく甘ーい雰囲気だったのに憐は普通に壊してくれるよね
そういうところは苦手かなぁ



「やだよっ」



「んでだよ」



あーぁ、せっかく機嫌元に戻ったのに〜
誰よっ、機嫌悪くしたのはっ!
って私かぁー
怒らせたらまた怖くなるしなぁ
しょうがない!



「わかったよ。入る」



私が言うと、むすっとしていたのにニコニコの顔になり機嫌良く私を姫抱っこし、風呂場へ向かった