手術室に未流は入っていった。

ずっと、手術室前においてある
椅子に座って未流を待ってると

「蓮斗くん!!」

急に声がして
声がしたほうをみる。

未流の母さん。

「…未流は?」

俺は、喋る気にもなれなくて
手術室を指差した。

「そう…ごめんなさい。」

『なんで……』

「未流を好きになってくれてありがとう…ふぅ…」


涙を流すお母さんを俺は

なにも出来なかった