ほんと、つまらない
机に向かって歴史の勉強なんて、果てしなくつまらない


それよりも、この城の後ろにある、あの大きな黒い森に行きたいな



魔女がいるってみんな言うけどそんなの、おとぎ話に決まってる。

もし、本当なら町はもう厄災にあってる
だって、この間初めて森に内緒で入ったけど、なにもおきていないもん





「...じ?王子!!」




「ふぁい!!!」





ぼーっと窓の外を見ていた僕を呼ぶ、怒りのこもったアルバートの声に
現実に戻されびっくりする




そんなに、声ださなくても...




「聞いているよ、この国の歴史でしょ?」





「ほんとですか?今どっかに魂抜けていませんでしたか?」




「そんなことしないよー。」




本当は、黒い森のこと考えていた、なんてばれたらおやつ抜きじゃ済まされないしね



「では、おさらいです。なぜ、黒い森に入ってはいけないのでしょう?」




...ちっ。アルバートのやつ、僕が黒い森を見ていたってことわかってるな