まっすぐ据える瞳に心が揺らぐ。 せっかく閉じ込めた感情が外に出てこようとしてる。 「俺たちもう一回やり直さねぇ?」 私の心は崩壊寸前。 「今でもあの時、詩織を手放したこと後悔してる」 「もう、何も失いたくねぇんだよ…… 詩織こと大事にするから、不安にさせたしねぇから」 「だから……だから……」 私を握りしめる手。 弱々しく嘆く声。 斗真はその場に泣き崩れた。