私は彼に見えないように小さくガッツポーズをしたのであった。




「適当に座っちゃっていいから」


「はい」




私を部屋に招き入れると、彼はキッチンの方へ向かった。


ゆっくりソファに腰掛け、リビングを見渡す。




いったい、どこにあるんだろうか?




「はい、どうぞ」


「ありがとうございます」




紅茶の入ったカップが目の前のテーブルに置かれる。


彼は正面のソファでなく、私の隣に座った。




近すぎないか?


若干肩が当たっているのだけど……