「私、……もう失礼しますね」


「あっ、待って!朝食、食べていきなよ」


「え、あ……でも……」




そんなことより私は、一刻も早くこの場を去りたいんです!


一人たじろいていると声をかけたのは彼だった。




「なら、これ持ってって家で食べなよ。せっかく作ったし」




手渡されるのは、四角いサンドイッチ用のお弁当箱。




「で、でも……」


「いいから!いいから!」


「……では、ありがたく頂きます」




有無を言わせない様子だったので仕方なく受け取り、私はこの場を去ったのであった。