桜並木が約2kmもある
ゆったりとした坂道。
そこの先には私立桜坂高校という
立派な門が待っている。
大きな門を潜ると
マンガやドラマに出てくるような
門よりさらに立派な建物が…
桜坂高校の敷地内にある桜の木は
合計108本。
何でも人間の煩悩を表そうと言う考えで
学校長が植えさせたらしい。
私は普通の公立校に行きたかった。
だけど両親が海外に行くことになり、
一緒に行くか
全寮制である桜坂高校に行くかで悩み
考えた末、ここ桜坂高校へ入学した。
だって誰一人わかんないもん。
友達はみんな公立校に行ったから…
悠㮈は1人佇んだ。
クラス発表の用紙が張り出された。
普通なら番号は名前で並ばれるはず、
ここならではか誕生日順。
私は7月7日。7月、7月、、と
探して行くと見つけた!!
『1年F組24番だ!!』
おっきな声で思わず叫んでしまった。
視線は一気に私に行った。
私は無性に顔を赤くしながら
F組のある教室へ向かった。
その途中、必ず桜が目に入る。
桜吹雪も舞っている。
『きれーぃ!』
私はまた思わず大声を出した。
『そこのカワイイ新米ちゃん♡
こんなところで何してるの?迷子??』
私の胸に付けてる
新入生用のコサージュを見て
駆け寄ってきた1人の男の人。
『ち、違います///
桜吹雪がとても綺麗だったんで…
つい見惚れてたんです』
近づいて来る男の人に対して
少し逃げかけようとした時だった。
『おぃ、またナンパしてんのか!
クソ兄貴 笑
ナンパするならもぅちょいカワイイ娘に
しなよなぁー!』
後ろから聞こえてくるもう一人男の人の声。
『おいおい、クソ兄貴は無いだろ泣
ただ道案内してあげよーかと思って…』
2人の言い合いになってる隙に
私はその場から離脱した。
『危なかった…。入学初っ端から
変なことに巻き込まれかけるなんて…
ついてないなぁ…』
ナイーブになりかけた。
F組の教室につき、指定された席に座った。
周りの人はみんな知ってる同士みたい
すぐにグループも出来て…
私、やっていけるかな??
一人心の奥底で秘めていた。
そして、伏せた。
ガラガラ…。
『おぃ、』
私に向かって声をかけた。
起き上がると、初対面の男の人。
『あの…人違いだと思うんですが…』
恐る恐る返事した。
『1年F組24番、7月7日生まれ、
西條 悠㮈。
これ、大事なものだろ、しっかり
持ってろよ。…ったく!』
彼は私の頭にポンと生徒手帳を叩き落とした。
『あ、ありがとう。あなたは??』
私が顔を上げた時だった。
『俺は1年F組25番、東城玲雄。
お前と同じ7月7日生まれだ。』
え!?マジっすか…
ってか、こんな急展開なことあります?
私は頭ん中が大パニック!!