「席替えするぞー」


先生の低い声が教室に響き、
皆が一斉にざわつきだす。


「次、清水だぞ」
「わかってますよー!」


清水未来、高校一年生。
くじ運のない平凡な女の子。


「未来何番だった?」
「んーと、30番!」


くじ運が全くなくて、
席替えではいつも最悪な場所。



「あ、一番後ろだ」


だけど、今回は調子がいいのか
一番後ろ。しかも窓際だった。


「今回はついてるかも♪」


私は、好きな歌を口ずさんで
自分の席に戻った。