ージュー
ーピピピピッピピピピッ
「うわっしまった!」
新君は慌ててキッチンに入りタイマーを止めコンロの電源を切った。
あたしもキッチンに入ると香ばしいにおいが広がった。
「俺、美恋にご飯作ろうと思って…さ?で、レシピ見つけたから…ハンバーグ作った」
不器用に言った言葉が嬉しくて
「あたしのために作ってくれたの?」
「…おう…っ」
「ありがとう!」
あたしは嬉しくて今までで一番の笑顔を見せた。
それにつられて新君も笑った。
「この焦げたハンバーグどうしよ」
「いいよ。あたしはこれ食べたい」
今日のあたしは変だ。
なんだか…甘い。