「んまぃ! ウメェ!!」
口に入れたトンカツの感想を言う先輩の幸せそうな顔に、私は知らずに頬を赤らめてしまい、持っていたお箸で行き場のない恥ずかしさを目の前のトンカツをつついて解消させようとした。
もちろん、そんな事をしても解消するはずもない訳で…。
ここ数日の間、味わった事のない気持ちに悶々としたのが続く。
ヤダな…。この解消されないのが気持ち悪い。
「このカツ、イイの使ってるのか!?」
…先輩の言っている「イイ」の意味が分からないけど、このお肉は普通のだけどな…オマケに…。
「それ、一昨日、お店で半額セールしていたモノです。熱を通してるモノだから大丈夫ですけど、日持的に言うと昨日で終わってますよ」