渋々、私から離れた先輩にホッとして、何気なく腕時計を見ると悲鳴を上げたくなった。




今から出ても、間に合わない時間になっていた。




「す、すみません! これからバイトがありますので、失礼します!!」


そういって、私はこの場から離れて下駄箱へ走る。




ヤバい、ヤバいよ~!


無遅刻無欠勤が私の唯一の自慢だったのに~!


下駄箱に着いてシューズ入れから靴を取り出してはく。


これだけの行為がもどかしくてイヤ。




対して時間は変わらないけど、気持ちだけが焦って前に前に進まないのが腹立たしいよ。


ようやく、靴をはき終えて私はバイト先に走っていく。