「…ゃ~ん! 可愛い子だぁ!! 何々? 樋高君の彼女?」
きょ、拒否りたい…。
例のごとく、先輩は私に抱き付いたまま「そうそう」って、笑い出す。
な、なななな何でこんな状態になってるのよ…。
私は樋高先輩と佐田先輩は眩いばかりの美男美女…だけではなくカッコイイと評判の香川先生に取り囲まれている状態…。
周りから沢山の注目を浴びて…。
は、恥ずかしい…。
「せ、先輩…。お願いですから、離して下さい」
「え~?」
「え~? じゃないでしょーが。彼女ちゃんが嫌がってるじゃない!」
呆れながらも、私を助けてくれたのは佐田先輩…。…何か、すごく感動ものなんですけど…。
こんな私に樋高先輩を注意してくれたなんて…、佐田先輩にあこがれる女の子たちの気持ちが少し理解出来た。