こいつ、ワザと大きな声で言いやがった…。
「櫻井? マジか?」
違います! とか、脅されてます~! って、言えたらどんなにいいか…。
「超…? ラ、ブラブ…で、す」
言ってて恥ずかしくなって、私は顔を俯いてしまう。
「……さくら…」
「セ~ンセ~!」
櫻井って、私の名前を呼ぼうとしたのかな? 先生の声をかき消すように突進してきた生徒がいた。
「どわっ!! …佐田~、重いぞ!」
あ…、佐田先輩だ…。
先生の腕に抱き付いてるのは、生徒会の副会長…佐田茜先輩だ。
…先輩は、学校内でもかなりの美人の部類にはいる見たい…。
初めて、間近で見ちゃった。噂に違う事なく本当に美人だなぁ…。
あ…、目が合った。