「ちょっとさ~。礼司がアンタにちょっかいだしてるからって、こんな風に弁当まで作って彼女面~? 身の程知らずってバカよね」



奪われたランチバッグの中を勝手に漁られて、形の違うお弁当箱を取り出されたかと思ったら、そのまま地面に叩きつけられた…。



ガチャン!!



叩きつけられた途端、中身が地面に落ちて行くのをスローモーションのようにタダ見つめていただけだった。




…色とりどりのおむすびに昨日の晩ご飯の残りのキンピラゴボウとかが、地面に…。


「ババアみたいな弁当ね。こんなんで礼司が喜んでくれると思った訳? おめでたい頭だ事」




さすがの私もショックを受けて、その場に座り込んだ。

まさかお弁当を地面に叩き付けられるなんて、思ってもみなかったから…。
何だろう…急に、泣きたくなってきた…。




「その髪も、うっとおしいのよ!!」



そう言われた途端、頭の皮膚が思いっきり引っ張られて痛みが走った。