見覚えのあるランチバッグ…。




これは…。






私のバッグ…。

もしかして、先輩が?


ランチバッグを手に掴み、私は何とも言えない気持ちになる。



まさか…とか、そんな…って、気持ちが渦巻く中、少しだけ…少しだけ、私の事を気にかけてくれた事が、嬉しかった。


こんな事は…初めてで…。





込み上げてくる笑みが、押さえ切れないけど…今はそれ所ではない。



ランチバックを持ち直して、私は校門の方へ再び走りだした。





**********





次の日、私は何事もなかったかのように、学校へ登校した。