食べ残ってたお弁当が、地面に転がってしまった…。
ヤバ…。
その場にしゃがみ込んで、地面に無残な姿になったお弁当を広い集めた。
…不様だわ…。
近くにゴミ箱がないから、再びお弁当箱の中に逆戻りした砂だらけの中身に少し落ち込んだ。
ヤ、ヤダ…。
恥ずかしい…。
「か、帰ります…」
走り出して、その場を立ち去った。
…下駄箱まで辿り着いた私は、裏庭に通じる方を振り返った。
そこには誰もいない…。
そうか、私をからかって楽しんでいたんだ…。
再確認しちゃった…。
って、別に私は先輩の事、好き…って事じゃなくて…。
…そ、そうよ! だって私、先輩に弱み握られてるもん…。
バイトだって、黙認してるみたいだし…。
私、先輩の考える事が分からない。
……あ、私…自分のお弁当だけを持ってきて、他の荷物を忘れてきちゃった。