覚えがない感覚に私は戸惑うばかりで、頭の中が真っ白になる。
や、やだ…怖い…。
「…何、怖いの?」
思ってた事を言い当てられた事に私は、ひどく動揺して先輩の腕の中で体を強張らせた。
怖いってば!
こ、こんな風に人に触れ合うなんてないから、怖くて…ヤダ…手が、体中震える…。
「…髪、長いな…。いつから伸ばしてんだ?」
耳の近くで、喋らないでぇ…。
「里莉?」
「や、やめて下さい…」
恐怖の頂点を達した私は、悲鳴に近い声を上げて先輩の腕から逃げる。
ガチャン!
「……あ…」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…