「先輩? 何してるんですか?」


そんな言葉をかけた事が、私にはちょっとした不幸の始まり…。





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目の前に広げられているのは…真っ白なドレスを着た外国人の女性モデルが載った本。

…しかも、読んでるのは…先輩。


私を見たり、本を見たり…。何度もそれを繰り返している。
かなり真剣にしておりますが…。




「…せ、先輩?」


「あぁ! これダメ!! 里莉には大人っぽすぎ!」






へ?


何、がでしょうか?





「どれもヨスぎ~」


そう言って、本が置いていたローテーブルにうつ伏せるように倒れた。




「ど、どうしたんですか?」





「ん~? お前のウェディングドレス」




「……は?」