「はい…」
目を合わせて笑う私たち。
指に通されたシンプルなリング。でも、小さな石が4つ。クローバーの形をしていた。
クローバーは、私の中ではなくてはならないモノとなっていた。
礼司さんにとっても……。
外へと続くバージンロード。外に出れば私たちは、本当の夫婦となる。
籍は随分前に入れていたけど、あまり実感がなかったの。
だから、嬉しい。
「…里莉?」
「はい?」
「…幸せにするよ。だから、里莉も俺を幸せにしてよ?」
「…はい」
笑う礼司さんの顔に、クラリと目眩のようなモノを感じてしまう。
いつ見ても素敵だと思ってしまう礼司さんの笑顔。
「…礼司さん?」
「ん?」
「一緒に、いたいです。…だから、ずっと隣りにいて下さい」
「…あぁ…」
いつの間にか繋がれた手を恋人繋ぎのようにして、また笑う。
二人で…。
どこまででも…。
その先に苦難が待ち受けていようとも…。