バイトを辞める事は、今の私にとって致命的なのよ…。
「里莉! ちょっと、待てよ。どうしたんだよ?」
「…別に、何でもないですよ。先輩こそどうしたんですか?」
「…………イヤ…」
私がこんなみすぼらしい姿になっても、先輩は何も言わず私を見下ろすだけ。
私は、それに対してもどこか苛立ちを覚えながらも早足で歩いて立ち去ろうとしてるけど…。
……所詮、男女の…身長差が違うから先輩を振り切る事が出来ない。
「…何時までついて来るつもりですか……」
「里莉は、足が早いな」
その言葉に私は、歩くのを止めた。
…誰のせいよ!!
そう言いたいのを飲み込んで、顔を俯かせて…何度も深呼吸を繰り返した。
「…里莉? ここ、落ち葉がついてる」