里莉へ…。
これを読んでいる頃は、私は死んで随分立っていると思う。
正直、女の子を育てた事がない私には、里莉を育てる事に躊躇していた。
お前が私の子ではないと知った時の衝撃があるのか分からなく、不安だ。すぐに教えればいいのだと、考えていたが周りの状況を見て考えて、それが得策ではないと判断した。
それでも、不安が尽きない。里莉は自分の父親が、誰なのか悩んでいるのではないかと考え、真実を述べようと思う。
まず、お前の父親と私の関係は、無二の親友関係だ。
父親の名前は、古池里路(コイケサトル)。
母親の名前は、白河莉乃(シラカワリノ)。
父親とは小学校の頃からの腐れ縁で、仲が良かった。大学は、別々ではあったがタマに会えば、酒を飲みながら将来の事を話したり、楽しい話をした事もあった。