「俺は里莉と一緒に幸せになりたい。その言葉だけで、十分だよ」





頭上から聞こえてきたのは太一君ではない違う声…。





この声は…。





「……先輩…」



顔を上げた先には、優しく笑う先輩が、私と同じように座っていた。




え…? な、何で目の前に、先輩がいるの?




びっくりした私は、思わず後ろに下がったけど先輩がそれを許してくれなかった。





「逃げんなよ…」



苦笑いながら私の手を掴み、何かを乗せた。




「……これ…?」



「…給料三か月って訳じゃないけど、お前に似合いそうなのを選んだ」



そう言って細長い箱を開けて中に入ってるモノを私に見せてくれた。




そこにあったのは…。






「……………クローバー…?」