先輩が、優しくしてくれる度、悲しみが膨れ上がる。



抱き締めてくれるこの手が、私を守ってくれるけど、潰してしまう。


離れる事が、イイはず…。




兄さんにも香輝にも心配かけなくてイイ。兄さんの言う通りにしてればイイ。


結婚すれば、兄さんから…新堂先生に代わるだけ…。先生の言う通りにして生きて…。



…そうすれば、私は幸せになるんだ…。






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真っ白な景色に、私はここがどこか分からなくなって何度も目を瞬きを繰り返した。


知らない場所…。





「…ここ、は……」





体を起き上がらせようとしたら、上半身に何かが乗っているみたいで重い…。