…重なる唇。
離れては再び重なる…それを繰り返していく。
ふいに先輩の舌が私の歯列をナメた。
「んんぅ…!?」
「…ハハ……可愛い…」
ちょっと、困ったように笑う先輩はなんだか、悪戯をした時の香輝みたいで可愛い…って思った。
なんで年上の先輩が可愛いって思ったんだろう。
でも、年相応にも見えてしまう。
「…先輩…。もう、あんな事しないで下さい」
「……え?」
「人を陥れて、それを楽しんだり…賭けしないで下さい」
「…………しないよ。…ダチにも言っとくよ」
先輩の制服を未だにギュって掴んでた私の手を握り返してくれた先輩。
好き…。
好きです。
…大好きです。
もう、私の中には先輩しか浮かんできません。